消えた和室
日本の住宅から和室が消えている!和室が大好きな筆者にとっては大いに気になる傾向である。そこで設計士や住宅の営業関係者に聞いてみると⋯
- 和室は手間やコストが上がるので洋間にする
- 畳はダニなどの温床になり易いので避ける
- お年寄りは立ったり座ったり腰に負担がかかるので、椅子の生活を勧めると必然的に洋間になる。
以上が数人から聞いた共通の回答。1から3まで私見を述べてみたい。
- 建築とは、手間ひまをかけて各職人が腕をふるい作り上げるのが本来。手間やコストで和室を無くすのは本末転倒である。結果、左官などの職人仕事が消えた。
- 高気密、高断熱で密閉性に偏った結果である。風通しを考慮すれば取り沙汰される問題ではない。
- お年寄りはほんとうは畳が大好き。腰痛を理由に和室を取り上げてしまうのは無謀ではないか。
以上。和室は能や茶道と同じく日本の伝統文化の一つ。筆者は安易すぎる風潮を憂える一人である。
