考察!「建築確認」
家を建てる時に大きく関わってくる法律が建築基準法である。設計から竣工までこの法に沿って施工される。今回はこの基準法に基づく「建築確認申請」の話である。基準法が施工されたのは昭和二十五年。戦後の経済復興に住宅産業は大きく貢献しているのだが、正に経済成長と共に日本の住宅も進化し続け、伴って基準法も改正を重ね現在に至っている。
さて、一般的には「建築確認申請」をクリアーしていれば構造、強度そして耐久性は御墨付き、と捉える。ところが基準はあくまで標準的な枠内で定めているだけで、折り紙が付けられた訳では決してない。確認申請とは申請行為に留まり、許可を与えているのではないからである。例の姉歯事件でも行政側の責任が問われ問題となったのは記憶に新しい。建物本来のクオリティは基準法の上のレベルに存在する。基準とは最低の規則のはずだが、それが目標になってしまっている施工者側に課題は多い。
